わたしと病気 その2
時は8月上旬の真昼
真夏の太陽照りつける、南国小笠原。
夏が好きなわたしは
もうすぐ天国へ行けるんだと
なんだかハイになって歩き始める。
地元の子供達の声が遠くから聞こえてくる。
「あの人男の人ー?」
(スキンヘッドだからね〜)
「スカートはいておっぱいがあるから女の人だよー」
(このかすかな胸に気づいてくれてありがとうw)
海沿いの道をひたすら歩く。
どんどん身軽になりたくて
途中荷物を置いて行こうかと思ったり。
(結局置く場所を見つけ損ねる)
炎天下の中、水分は一切とらず
意気揚々と歩き続ける。
途中、海に足を入れてみる。
意外にゴツゴツして尖っていて
足の裏を軽く怪我する。
やがて夕方、陽が落ちてくる。
歩く体力気力がさすがになくなり
浜辺のベンチの下、道路から死角になる所に
荷物を降ろし、横になる。
もう動けない。
このまま、眠るように死んでしまいたい…。
目を閉じる。
つづく。