わたしと病気 その2

時は8月上旬の真昼

 

真夏の太陽照りつける、南国小笠原。

 

夏が好きなわたしは

 

もうすぐ天国へ行けるんだと

 

なんだかハイになって歩き始める。

 

 

地元の子供達の声が遠くから聞こえてくる。

 

「あの人男の人ー?」

(スキンヘッドだからね〜)

 

「スカートはいておっぱいがあるから女の人だよー」

(このかすかな胸に気づいてくれてありがとうw)

 

 

海沿いの道をひたすら歩く。

 

どんどん身軽になりたくて

 

途中荷物を置いて行こうかと思ったり。

(結局置く場所を見つけ損ねる)

 

炎天下の中、水分は一切とらず

 

意気揚々と歩き続ける。

 

 

途中、海に足を入れてみる。

 

意外にゴツゴツして尖っていて

 

足の裏を軽く怪我する。

 

 

やがて夕方、陽が落ちてくる。

 

歩く体力気力がさすがになくなり

 

浜辺のベンチの下、道路から死角になる所に

 

荷物を降ろし、横になる。

 

 

もう動けない。

 

このまま、眠るように死んでしまいたい…。

 

目を閉じる。

 

 

つづく。

わたしと病気 その1

さて。病気の話をしようかな。

 

 

わたしには持病があります。

 

精神疾患

 

統合失調症

 

といいます。

 

 

今は症状がだいぶ落ち着いていますが

 

発症した5年前

 

急性期(?)の頃は

 

幻聴がありました。

 

わたしの場合、簡単に言うと

 

「ここから逃げろ。そしてもう死んで楽になろう」

 

そういう内容でした。

 

 

わたしは実家から逃亡を図るべく

 

失踪しました。

 

そして、今までの自分にさよならしたくて

 

逃亡先の宿の

(確か、北区十条のお宿。こちらも偽名で泊まらせていただきました)

 

お風呂場で

 

まずは

 

頭を丸めました。

 

丸坊主です。

 

 

写真を撮っていなかったのが

 

今となっては悔やまれます(笑)

 

だって、かっこよかったんだから!

 

(後に保護された病院の看護師さんにも

 

似合うって言われました 笑 )

 

 

そして、偽名で船に乗り

 

小笠原の父島へ行きました。

 

最期に遠いところで

海のある場所で死にたいと思ったのです。

 

 

船に揺られること24時間ちょっと

 

小笠原の地に足を踏み入れた時には

 

無一文でした。

 

 

つづく。